延命古墳

更新日:2020年03月02日

台地に石で囲まれた穴が掘ってあり、上には宝篋印塔が建てられている延命古墳の写真

町指定文化財(史跡)(昭和42年1月1日)

延命古墳は、上高野地区大地の小さい台地の上にある。現在は真言宗延命院の境内の南面に位置し、土地の人はこれを、延命の塚穴と呼び、昔は火が降ったらここに避難したといい伝えられている。古墳のすそ周りは約50メートルで、高さは4.2メートルである。又頂上には宝篋印塔が建てられ、古墳の周りには墓標や石仏が並んでいる。これらは後世になって祀られたもので、近くは大平洋戦争に散華した勇士のものもある。
 古墳の入口は南に開き、その高さと幅は共に1.2メ-トルで大人でも容易に出入することが出来る。羨道(入口から玄室まで)の長きは1.8メートルであまり長くはない。玄室は奥ゆきが2.35メートル、幅2.5メートル、高さが2.7メートルである。そして、奥璧には巨大な石がすえ付けられている。
 石室の構築に使われている石材は大部分が花崗岩の自然石であるが、中には七宝山系から運んで釆たと思われる安山岩も数個まじっている。こうした巨石はどのようにして運搬されたものだろうか。殊に天井に使われている三枚の岩石などは、古墳の主の社会的地位を偲ばせるに足る巨大なものである。
 この古墳は、立地条件からして模式的であり、石室は包丁式で、巨石の配置の見事さ、さらに整備された構造などからいうと県下でも有数の古墳といえよう。

石壁で空洞になっている延命古墳(内部)の写真

延命古墳(内部)

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