興降寺跡石塔群

更新日:2020年03月02日

城塁の参道の側壁にたくさんの石塔が並んでいる写真

香川県指定史跡(昭和51年6月29日)

七宝山の山麓150メートルの山中に、この山の豊富な石を使用した古代風の石積法で築いた大村城の城塁がある。
 城塁から南へ約50メートル程下った処に本山寺の奥の院と言われた興隆寺跡がある。その参道の側壁に二ケ所に分かれて石塔群がある。
 周辺の崖状の各所に、大小さまぎまの角礫凝灰岩が等高線に平行するかたちで露出している。それを庇状に掘りくぼめて石翕を造営し、数種の石塔100余基を納めた珍しい石塔群である。大別して、上・下二段の岩庇に横並びの二群がある。
 風化の度が軽微で、比較的原形に近い状態で保存されている。下段の遺跡は不動明王(座像)の磨崖仏を中央に、その左右に五輪塔約30基を配しており、上段の遺跡の岩庇や石龕の中には五輪塔、宝塔、宝篋印塔など約70基がまつられている。
 これらの石塔は、鎌倉時代の後期から室町時代の末期に及ぶ約200年の長期間にわたって継続的に造立されたものと考えられ、各時代の風格をただよわせている。当石塔群は、質・量ともに充実した中世における石塔様相の主流が把握できる貴重な遺跡である。

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