妙音寺

更新日:2022年03月08日

木造阿弥陀如来座像

金色の木造阿弥陀如来座像の間に花やお供え物がある写真

重要文化財(大正8年8月8日)

丈六仏である本尊は、像高3.32メートル、.桧材寄木造、定印を結び蓮華三重座(後期に補修)に結跏跌座する。頭部には小さな螺髪を規則正しく並べて彫り出し目は切れ長の彫眼で伏目がち、上唇に細い口ひげを描く胸幅は広いが薄く、膝高も低い。彫りの浅い整った衣文や、全体に豊満な肉づきなどから、定朝様式の阿弥陀坐像である。寺伝によると河内の春日部の仏師が同地の平岡明神に祈願して彫ったといわれている。平安末期の作であろう。仏師印覚の作った京都法金剛院の阿泳陀像とよく似ているといわれる。
 この仏像の特徴は顔が丸く円満平和であり、髪の生えぎわが一直線である。胸が広く健康的であり、衣紋のひだ(しわ)が平行線に美しく刻まれている。
 仏像としての良いところは、

  1. いたみが少ない。
  2. 脇腹の線が巧妙に出来ている。
  3. 正座したひざは薄衣と肉体が一致している。
  4. 衣の部分が紫色で肉体は白金色をしていた。
  5. 非常にかたい。
  6. 桧材が七本使用されている。

 江戸時代の正徳四年(1714年)に京都の仏師の手によって修理が行われ、(このとき木札に重要な事項を毛筆で書き、仏像の胴の内部に釘で打ちつけてあった。)さらに昭和26年8月から9月にかけて、再修理が行われた。

納経・朱印、本尊の参拝等は四国三十六不動霊場第二十六番仙龍寺にて対応しています。(令和4年2月時点)

妙音寺出土古瓦

 県指定有形文化財(昭和48年5月12日)

 地元では妙音寺より宝積院と呼んだほうがわかりやすい真言宗の寺院である。現在の寺院から当時を偲ぶには少し無理かあるが、今だに寺院付近から古瓦がたくさん出土している。

一一葉素弁蓮花文軒丸瓦

直径17.5センチ、中房径4センチ、下端の厚き1.8センチである。周縁は細くて低い直立線で、間弁はなく、一一葉の花弁は、狭長で、太い輪郭線で区切られた中に肉盛りをつけ、弁央に稜線を通している。弁間には珠粒を配し、中房は小さくて低い凸形で、中に五個の蓮子を入れている。

単弁蓮花文方形鐘先瓦

一辺15センチのほぽ正方形で厚さ2.2センチ、周縁は二重の三角線で、内区は一段高く、方格面に厚肉で子葉の大きな単弁八葉蓮花文を飾り、中房は円形で高く突出し、中央に細い針孔を穿ち、周囲に蓮子六個を配している。他に周縁を一重だけにした型もある。
 代表的な二種について述べたが、この二種以外に山田寺様式の八葉単弁蓮花文軒丸瓦、四重孤文軒平瓦、単弁蓮花文方形隅木先瓦などがある。

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