ふるさとで第2の人生 先輩移住者として地域の案内役に

更新日:2021年05月18日

 

三豊市仁尾町はSNSで話題の父母ヶ浜(ちちぶがはま)がある海沿いのまちです。その仁尾町に2011年に東京からUターンした中村和良さん。現在は、移住希望者に自身が住む仁尾町の魅力を伝えようと、ボランティアで地域の案内役を引き受けてくれています。これまでに案内した移住希望者はなんと12組!今回は、精力的に移住希望者と地域をつなぐ、中村さんにお話をお伺いしました。

中村さん(父母ヶ浜)

頼れる先輩移住者の中村和良さん。お気に入りの場所の一つである父母ケ浜にて撮影

第2の人生 いずれは田舎で暮らしたい

もともとは、百貨店のバイヤーとして東京をはじめ世界中で仕事をしていた中村さん。50歳を過ぎたころから、Uターンを考えるようになりました。

その後、 65歳の時に生まれ故郷の三豊市のへのUターンに踏み切り、憧れだった田舎暮らしをスタート。三豊市のなかでも仁尾町を選んだ理由は、「海のそばがいい」という奥様の希望を叶えるためでした。ちょうどその時、親戚に紹介された物件が海の近くにあり、すぐに家の購入も決まりました。

自分が大好きな仁尾町を気に入ってもらいたい

中村さん セミナー中

2019年に東京で開催した三豊市主催の移住セミナーに登壇する中村さん。先輩移住者として、仁尾町の魅力を語ってくださいました

大都会を離れ、仁尾町で暮らし始めて早10年。中村さんは地域活動にも積極的に参加し、ここでの生活を楽しんでいます。

「仁尾町は風光明媚な景色はもちろんですが、何より歴史を感じられるところが魅力的なんです」と中村さん。かつて港町として栄えた仁尾町には、今も昔ながらの街並みが残り、伝統的な地域のお祭りが受け継がれています。

「自分が住んでみて好きになった仁尾町の良さをほかの人にも知ってほしい。移住を検討する方の役に立てれば」。

そうした思いから、移住希望者からの要望があれば、地域を案内したり、相談を受けたりする活動にも取り組んでいます。

仁尾竜まつり

毎年8月に開催される仁尾竜まつり。藁で作った竜に水を浴びせて雨を願います

竜まつり実行委員会

中村さん(後列左から3番目)は仁尾雨乞い竜実行委員会として竜づくりに参加

長床神事

香川県無形民俗文化財の仁尾賀茂神社「長床神事」にも携わっています

秋まつり

仁尾賀茂神社で行われる秋祭りは地元の人でにぎわいます

移住を成功させるには、地域に溶け込む姿勢が大切

中村さんが移住希望者を案内する時には、父母ヶ浜をはじめ、地元のカフェやマリーナ、旧市街地など、自身がお気に入りの場所を中心にめぐり、仁尾町の魅力を伝えていくそうです。時には、空き家物件を紹介することもあり、その縁で移住を決めた家族とは一緒に地域活動に参加するなど、今も交友関係が続いています。

多くの移住希望者を実際の移住へと結びつけた中村さんに、移住を成功させるコツを伺いました。

「移住した後は、自分たちで地域との付き合いを作っていくしかありません。自分でできることは自分でやる、それが地域に溶け込むには大切なことだと思います。もちろん何かあれば、いつでも相談に乗りますよ。仁尾はとてもいいところなので、ぜひ一度来てほしいですね。」

父母ケ浜の夕日

父母ケ浜は夕景も美しく、海の近くでの暮らしは、その贅沢さを味わえます