ダンボールコンポストのしくみ
どうして生ごみが無くなるのか
自然界で、枯れた植物や動物の死がいは目には見えない微生物の力などにより分解され、土に還っていきます。
ダンボールコンポストは、自然界と同じく微生物の力を利用して、生ごみを堆肥(たいひ)へと変化させる生ごみ処理の方法です。
自然界で行われている現象を、ひとつのダンボール箱のなかに切り取ったものが「ダンボールコンポスト」なのです。

生ごみを分解する微生物とは?
ダンボールコンポストの中で主に活躍する微生物は、人に無害で有益な菌類(酵母や放線菌、乳酸菌や納豆菌などのたくさんの種類の有益菌類)です。
ダンボールコンポストに特殊な“菌のもと”などは加えたりしません。
ダンボールコンポストの中を、有益な菌類にとって住み良い環境にしてやることで、基材にもともと付着している菌類や、あるいは空気中に漂う菌類がダンボール箱の中で自然に増えていき、生ごみを発酵・分解してくれます。
また、有益な菌類の住みかにすることで、悪臭を放ったりする有害な菌類の発生を抑える効果があります。

(注意)イメージです。実際は目に見えない小さな世界の現象です。
「コンポスト」とは?
「コンポスト」とは、生ごみのような有機物を微生物の力を利用して堆肥へと変えること(あるいはその容器)という意味です。
ダンボール箱を利用したコンポストは「ダンボールコンポスト」と呼ばれます。
どうしてダンボール箱を使うのか
ダンボールコンポストの中で活躍する有益な菌類の多くは、活動をする際に空気を必要とする「好気性菌」と呼ばれるもので、その働きを促すためには、容器に一定の通気性が必要になります。
ダンボール箱には通気性があり(目には見えませんが、ダンボールには空気を通す微細な隙間があります。)、なおかつダンボール箱はある程度の耐久性もあるためコンポストに適した容器です。

ダンボール箱から生ごみが溢れ(あふれ)ない理由
生ごみのおよそ80パーセントは水分でできていると言われています。
ダンボールコンポストで処理された生ごみは、微生物の力でだんだん細かくなり、同時に余分な水分も抜けていくため、ダンボール箱から溢れてしまうことはありません。
最終的には、黒色~茶色の土のような状態になります。
基材に使われるピートモス・もみ殻くん炭とは
いずれも田畑の土壌改良材や、園芸用の土として使われている一般でも市販されている資材です。
ピートモスやもみ殻くん炭は、顕微鏡で見ると表面に細かな空洞を多く持っていて、有益な菌類の“住みか”となるためダンボールコンポストに適しています。
また、それぞれ次のような特徴があります。
- ピートモス・・・・ミズゴケ類が堆積し長い年月をかけて炭化したものです。多くは海外から輸入されます。
保水性がとても高く、一定の水分を必要とするダンボールコンポストに向いた資材です。 - もみ殻くん炭・・・・稲のもみ殻を燻して墨にしたものです。ダンボールコンポストにおいては基材の通気性を高めるためや、消臭効果を得るために使います。
また、もみ殻くん炭はアルカリ性であり、酸性であるピートモスを中和し、堆肥に適した酸度に調整する効果があります。
生ごみをただ土に埋めるのとどう違うのか
毎日の生ごみをそのまま土に埋める場合には、畑のように毎回穴を掘って埋められるような広い土地が必要になりますが、ダンボールコンポストの場合は、ダンボール箱を置くスペースだけで生ごみ処理が行えます。
軒下やベランダなど、台所から近い場所に設置できるため、生ごみを移動させる手間もかかりません。
また、土に埋めた場合は分解に時間もかかり、埋め方が悪いと悪臭を放つ場合もありますが、ダンボールコンポストの場合は多量の有効菌類の住みかであるため、土に埋めるよりも早く・確実に分解でき、不快な臭いなどもほとんど生じません。
土に埋めた場合は、野良猫や野良犬、カラスなどに掘り返される心配もありますが、ダンボールコンポストはその心配もありません。
なお、ダンボールコンポストでできた堆肥は長期間保存することができ、植付けのときなど 好きなときに使えるのも利点です。
さっそく取り組んでみましょう!
ダンボールコンポストの具体的な使い方はこちらをご覧ください。
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更新日:2023年11月30日