宗吉瓦窯跡

更新日:2020年03月02日

17号窯跡発見!

土を掘り起こした穴に窯跡があり、それをたくさんの見学者がみている写真

宗吉17号窯は平成10年度に所在を確認していましたが、今年度はじめて 窯の規模、構造を把握するための調査を行うことになりました。 調査の結果、窯の天井部分は崩落しているものの、床面はほぼ完全な状態で 残っており、窯の全長13メートル、最大幅2メートル、最大高1.4メートルで、瓦専用の登窯 としては国内最大級の規模であることが判明しました。

花のような模様の単弁八葉蓮華文軒丸瓦のイラスト

「単弁八葉蓮華文軒丸瓦」
(例:妙音寺)

ここで注目される点は、瓦を焼成する「焼成部」の長さが特に長いというとこです。

焼成部を大きくすることによって、大量の瓦を一度に生産しようとしたものと考えられます。 出土遺物については、藤原宮へ運ばれたとされる平瓦とともに「単弁八葉蓮華文軒丸瓦」 が出土しています。この瓦は、約10キロメートル程離れた、豊中町の「妙音寺」から出土した 瓦と文様、胎土が一致し、宗吉瓦窯で生産された瓦が藤原宮だけでなく、地元の古代寺院にも運ばれていることが判明しました。藤原宮の造営は国家の大プロジェクトであり、 窯業生産にかかわる多くの工人が動員されものと考えられます。妙音寺で瓦を焼いていた工人もある時期に宗吉瓦窯へ動員され、藤原宮の瓦生産に携わったことがうかがえます。また、工人集団を支配する地方豪族が、官営工房の運営に大きくかかわっていたことを具体的に示す資料として極めて重要です。

土に穴を掘り奥に瓦を敷き詰めて手前に火をつけ窯焚きをしているイラスト

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