三豊の三豊なす

更新日:2020年03月02日

大きく丸々としたナスが育っているアップの写真

香川のローカル野菜として名高い三豊なす。

 三豊なすが香川の地に土着した歴史は、昭和初期に朝鮮半島へ出向いた三豊の農家が、美味しいなすを見つけて、この種を持ち帰ったのが始まりだと聞いています。三豊なすの特徴は丸い形ばかりでなく、晩生の品種で花が咲いてから収穫まで25日もかかるため、収量が少なく経済栽培には向かないという、時代に取り残されるタイプなのです。それだけに希少価値が高いといえます。皮が柔らかいので、焼きなす以外にも皮毎塩漬にできます。煮物にしても煮崩れしやすいのですが、味が染みやすいので皮剥き無しで調理できます。
 三豊地方では経済栽培としての地元流通に加えて、家庭菜園の定番になっております。依然として根強い地元人気に支えられています。香川の地産地消の王様といえます。(西讃農業改良普及センターの糸川さんより、三豊なすのうんちくを教えてもらいました。なすにかかわる面白い話がまだまだいっぱいありそうです)

畑に苗木がびっしりと生えている写真

苗木は、葉が大きく茎も太くしっかりと育ち、V字支柱を立て支えています。

  なすの栄養価は、キュウリやシロウリ同様殆どないのですが、なすの紫色であるアントシアニン色素の仲間のナスニンと、切り口が変色するポルフェノール類は、活性酸素の働きを抑える機能をもっています。

 さらに、ソラニンが人間の体に大事な機能を与えてくれます。強心作用や溶血作用、血管浸透作用をはじめ、からだを冷やす鎮静作用を持っています。『秋茄子は嫁に食わすな』の諺の正しい意味に繋がります。

三豊ナス栽培農家から

増田さんの畑の半分一面に苗木が植えてある写真

栽培農家生産者、増田 睦子さんより

 養豚場を経営しているので肥料として循環させ、化学肥料を使わず、堆肥を多くしているそうです。よい土壌をつくることが、おいしく品質のよい三豊なすを作ることにつながっています。栽培方法は一番花が実ってから肥料をやることが秘訣で、実になったとき、下の葉は養分を吸うので摘み取っているそうです。一枚〃大変な作業です。潅水や追肥などの管理も行き届いています。
三豊なすは、甘味があり味が濃いということです。毎年旬の時期になると、綾川町のフランス料理店“シェ・露堂”に、増田さんの栽培した三豊なすが使われているとか・・。三豊なすならではの皮が薄く実が厚い、しかも柔らかい特質を生かした料理がいっぱいで、「こうするとおいしいですよ」といろいろな料理方法やおいしい食べ方まで教えてくれました。
増田さんの栽培した三豊なすは『良心市たかせ、JA高瀬ふれあいセンター、とれとれふるさと市、良心市たくま』で購入することができます。

なすに顔やエプロンが描いてあるイラスト

 ちなみに私は三豊なすを4等分に切って切り目を入れ、揚げたなすをしょうゆとしょうがでシンプルにいただくのが好きです。揚げたてのなすの甘味がしょうがとしょうゆに絡まってグー。 夏の定番の漬物といえば旬のなすとかきゅうり!なすの中でも三豊なすは皮もやわらかく、実が多いので漬物にも最適です。まだの方は一度作ってみて~!取材 ナガ

お問い合わせ

農政部 農林水産課
〒767-8585
香川県三豊市高瀬町下勝間2373番地1
電話番号:0875-73-3040
​​​​​​​ファックス:0875-73-3047

お問い合わせはこちらから