讃岐鋳造品

更新日:2021年05月28日

足が付いて椅子の形に似た青銅食器の写真

青銅ならではの深い緑青色が雰囲気を漂わせ日本の美術鋳造の伝統技術が生かされた美しい作品です。

 青銅の歴史は古く、紀元前3,500年頃のエジプト・メソポタミアに始まり、古代中国で最初の王朝殷の時代に青銅器の技術が発明されました。 わが国に鋳造技術が伝わったのは弥生時代といわれており県内の古代遺跡からも銅鐸や銅鉾などが出土しています。
 鋳物製品を造る技術者を鋳物師といい、初期の鋳物師は仕事先に出職をしていましたが、中世期以降各地に定着するようになりました。県内には鋳造業に関する地名が各地に残っており、鋳物師辻と呼ばれる山本町辻の大辻集落などでは、今も梵鐘や鉦、仏像などが伝統的な鋳造技術により造られています。

木箱から出してある青銅食器と木箱に入っている青銅食器が並べられている写真

作品は使う人のアイデアでいろいろお楽しみ頂けます。

 原銅像製作所は慶安年間以来創業四百年の歴史を有し、日本の美術鋳造の伝統技術を継承しています。

 日本独自の鋳造技術は「真土型鋳造法」(まねがたちゅうぞうほう)と呼ばれ、いくつかの方法がありますが、なかでも「蝋型法」(ろうがたほう)は蝋の持つ柔らかい風合いが残り、素晴らしい造型美術品が生み出されています。香川県伝統工芸士である彫刻家の故 原 長生さん(雅号 原 寛山)は、構想を練りながら原型をつくり、金属を溶解して鋳造し、作品を造り上げ着色に至るまで一貫して行っています。今、新たに独創的な作品を製作しているそうです。

丸太をくりぬいたような鋳型の写真

お祭りの時、なくてはならない「獅子鐘」の鋳型です。

 作業所には鋳物の原型がところ狭しと並べられています。香川が生んだ初の内閣総理大臣大平 正芳先生、四国発展のために本四架橋を提唱した財田町出身の大久保 甚之丞先生等、人物・仏像・梵鐘・半鐘・ししがね・美術工芸品・伝統工芸品・装飾美術品の型枠が大小たくさんあります。大平 正芳先生の銅像は豊浜八幡宮境内、大久保 甚之丞先生の胸像は戸川ダム公園に建立されています。

優しい顔で見守ってくれてるような慈母観音像の写真

(慈母観音像)高松市内の慈恩寺に
建立されています。

人が仲良く手を繋いでいる模様の入った梵鐘の写真

(平和の祈りの梵鐘)茨木県内にあります。
梵鐘の模様は龍・光波・鳳凰・虹・仲良く
手をつないでいる人々と星で構成されています。
(造型美術品)

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